あさい正仁 百の主張より一つの行動

あさいブログ

2013/11/30

11月議会個人質問(2)

「敬老バスの値上げについて」
名古屋市の敬老バスの負担金が、2倍になるという話を聞きました。
少子高齢化で、高齢者が増え続ける中、制度を持続可能なものとするため、市の社会福祉審議会で、敬老パスのあり方が検討され「今後の高齢者の生きがい施策のあり方」として、引き上げが、その解決策の一つとして具申されたとのことです。
これから、具体的に検討されることと思いますが、「現在の1,000円の負担金は据え置き。3,000円は6,000円、5,000円は10,000円に引き上げる」等の、安易な引き上げが行なわれた場合、「受け取るのをためらう方が増え、高齢者の外出抑制につながるのではないか」と危機感を覚えたため、私は、市内で実際に敬老パスをお持ちの方、約1,200名にアンケートを実施の上、その結果を踏まえて、市として今後一体どうしていくのか、市長に迫りました。

●質問の概要・・・
名古屋市が実施した「今の敬老パスが安いか、高いか」の二択のアンケートでは、安いと答えた人が多いという結果であり、その結果を元に、敬老パスの今後を検討する「今後の高齢者の生きがい施策のあり方」についての意見具申」では、負担金の引き上げが示され、二倍値上げという案が当局により、検討されている。
今の保有者の方は、利用回数から考えて、安いと思っているから受けとっておられる訳で、金額に見合わなければとっくに手放しているはず。よって保有者に「高いか」「安いか」聞くのは愚問だ。そうではなく、こう聞くのが正しいではないか。「今の倍、5千円が1万円になっても、あなたは敬老パスを利用しますか?」と。
当局に、そういったデータがないか尋ねた所、そんな具体的な質問はできないと言われため、緊急で市内でアンケート調査を実施した。

<アンケート結果>
約1,200名の方に声をかけ、パスをお持ちとお答え頂いた1,042名の方の回答
・敬老パスの負担金を二倍に値上げたした場合
受取るのをやめる …487名(率にすると、およそ47%)
受取る …506名(率にすると、およそ48%)
(49名は未定)

・交付率の変化
現在63.3% →  計算上、値上げ後の交付率 30.3%
(最低交付率の南区の57%は、値上げでは、27.3%となり、壊滅的な状態に)
あくまで、一つの試算だが、およそ30%の方が、受け取るのをやめてしまうという結果であり、人数にすると、9万人近い人が止めてしまうと言う、とんでもない数字が出た。 

これで本当に「敬老精神は守られるのか」。こんな引き上げでは、敬老パスの精神から大きく逸脱し、外出を抑制する制度の改悪以外の何ものでもない。

私は、無責任に、ただ「引き上げ反対」と申し上げているのでは無く、名古屋が誇る、敬老パスが、これからも高齢者の社会進出を促進するための施策として、厳しい財政事情の中、今後も持続可能な制度とするためには、一定の負担金が必要なこと、高齢者の増加に伴う負担金の見直しが必要な時期にきていることは理解している。

だったらどうすべきか。その処方箋は、敬老パスの利用データが示している。

「今後の高齢者の生きがい施策のあり方」についての意見具申では、パスの利用実態についても調査されており、敬老パスが支給される65歳以上の方で、現役世代と同様に、毎日通勤されている方は5%と推定されている。
敬老パスの事業費は、24年度には約130億円、利用者から頂いている一部負担金は、約10億円となっており、差額120億円を、税金で負担している訳であり、この120億円の5%相当額というと、約6億円である。この6億円を頂けるようになれば、市の負担金の収入としては、合計で16億円になり、今の負担金が1.6倍に引きあがったのと同じことになる。
これらの通勤利用をされている方は、「高齢者の社会参加意識」を醸成しなくても、毎日仕事で、既に外へ出られており、いわば現役世代であるため、これらの方からは、少しだけご負担を頂いてはどうか。

平成24年の9月議会において、敬老パスについて、私が質問した際に、健康福祉局長は「平成27年度には敬老パスをICカード化する」と答弁している。
ICカードになれば、敬老パスで通勤時間帯に使っている方の数は、詳細なデータとして把握ができるようになるはずであり、一部の時間帯だけを限定して、一定の利用回数以上の場合には、ご負担いただくという方法だって検討できるのではないか。
あるいは、利用回数が多い方に、広く浅くご負担を頂く方法もある。
ICカードは、利用実績が細かく把握できるため、利用回数が多い方からは、乗車するたびに、半額程度をご負担金頂くという方法や、ICカードの中に、一定の金額を負担金としてチャージして頂いて、その上限まで利用できる利用券のような仕組みも検討しても良いのではないか。
様々な方法があるかと思うが、ICカードを導入すること自体は、既定路線であり、抜本的な負担金見直しもそのタイミングに合わせ、詳細な利用実績を元に、敬老パスが持続可能な制度となるよう、検討をして欲しい。
言い方は悪いが、焦って、今、安易に一律に引き上げ、高齢者が受け取るのをためらって、外出が抑制されてしまっては、ただの制度改悪だ。
制度の維持のためには、拙速に、全ての敬老パスの負担金を引き上げるという安易な方法ではなく、パスのICカード化にあわせ、現役並みの通勤利用をしている方などに、それなりの負担をお願いする等の、柔軟な負担金設定が検討できないものか。

●当局の回答・・・
・審議会において、一部負担金の見直し、利便性の向上など、幅広く議論を頂き、現在制度のあり方を検討している。
・現役世代の応分負担は、課題として認識しているが、敬老パスは利用目的に制限がなく、
通勤時間帯でも、家事など通勤以外に利用する人もいて、ICカードになっても、その利用目的を把握することは難しいため、通勤利用の方から、追加でご負担を頂くことは、困難。

●当局の回答を受けて・・・
ICカードには、その利用実績が、膨大なデータとして蓄積されていくため、これらを活用すれば、利用実態に応じた割引やご負担を頂くことができるということは、ICカードのマナカが、既にマイレージポイントとして、市バスや地下鉄の割引施策として、実践している取り組みです。
残念ながら、当局の回答は、私の質問をわざと狭く捉え、「できない」と答えている気がしました。「敬老パスの利用について、厳密に通勤利用が把握できないこと」は、私も理解しており、「通勤利用目的」への課金ではなく、通勤利用が一番多い時間帯に混雑緩和の意味も込め、『通勤時間帯利用』への課金の検討をすべきであることを申し上げ、ICカード化した暁には、その利用実績データに基づき、利用実態に応じ、柔軟かつ適切な負担を頂くことを、方法論として検討するよう、健康福祉局に対しては、切に要望いたしました。

さらに、当局の答弁に関しては、市長のイニシアチブを全く感じ取れなかったため、改めて、市長に、健康福祉局が市長の所へ「負担金を2倍に引き上げる」という案を持ってきた時、どう受けとめたのかその印象を尋ねるとともに、見直時期について、市長が煮え切らない態度であったため、一体、いつまでに結論を出すのか、重ねて迫りました。

●市長の回答・・・
・もともと、公共交通政策、齢をくったら、乗る人を増やすようにするもの。
増えた人の運賃額の全てが、交通局の収入に行くのはおかしい。二倍引き上げは、私ではなく誰かがしゃべった。市の案としては受け止めていない。
・二倍にあげることが、マイナスならあげない方が良い。負担金は引き上げないほうがいい。利用実態をしっかり調べたほうが良いといっている。
・1月には、結論を出さないかんと考えているが、乗車する方が減るのはいけない。
今の状況では、1月には、必ずしもこだわらずに、いろんな意味で無理だったら、もっと時間かけても良いと思っている。

●質問を終えて・・・
来年度からの、拙速な引き上げは回避されたと受け止めましたが、市長からは、「1月にはこだわらず、交付率が下がらないようにしたい。二倍引き上げは市の案ではない」という回答だけで、明確な方針もありませんでした。最後まで、どこか他人事かのような回答に終始していたため、私からは、最後に、「市の職員は市長の補助職員であり、健康福祉局などに対し、市長が意見をまとめて、自分の考えを示すべきだ」と申し上げておきました。

ちなみに、この11月議会では、他会派からも、敬老パスについての質問があったほか、やり取りの中でも、市長からは「私は聞いとらん」といったように、まるで、「市長と当局の意思疎通がおろそかになっているのではないか」と思われるような発言すらありました。他会派の議員からも、当局としっかりと調整をするよう要請がなされ、取り扱いが議会運営委員会に諮られるなど、議会としても、敬老パスへの関心の高さが顕著に現れた論戦となりました。

今後も、市長と当局側の動きをしっかりと注視していきたいと考えています

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